2022年3月22日
煎茶道教室講師 亀尾千景
子ども達の一年間の成長は大きく感激します。たった月に二度のお稽古ですが、安田式の生活
をしている安田っ子がこのお稽古を継続した時の吸収力はとても素晴らしいものに感じます。
【稽古場に入る際のマナーは、一般生活でも役立ちます。】
例えばわかりやすいもので言うと、来客があった際、すでに主人とお客様が話している部屋に
お茶出しや何かの用事で入って行く場合などにも応用できます。
↓↓
ないようにする意味を 子どもは徐々に理解し、少しずつその場その場の雰囲気を察知して お稽
古中にとどまらず、生活の中で応用することができるようになります。
お稽古が始まっているところへ掃除当番や外遊びについ夢中になりうっかり時間を過ぎてし
まい、後から入ってくる生徒が居ます。
大抵は、先生に黙ってそっと皆の座っているところへ入ります。
(そっと入る方が何となく自然だからです。)
しかし何年かお稽古を重ねた生徒は、まず遅れて入ってくると私のところへお扇子を出しご
挨拶をしに来ます。それから皆のいるところへ入ります。 はじめはそれが不自然な行動のよ
うに子どもは感じるのではないかと思いますが、相手(先生)への敬意や遅れて皆の邪魔をす
ることを解って恐縮する気持ちから、遅かれ早かれ自然にその行動をとることができるように
なっていきます。
この回のお稽古では床の間の造りや、掛軸の作り、巻き方、保存の仕方なども色々なお話を交
えながら学びました。
そして香炉やお花の高さなどを考え 皆でお軸の高さを決め、お床飾りの バランスのお勉強をし
ました。
お軸
浜崎左髪子 画
(はまさき さはつし)
71年前の作です。
*広島の日本画家
平安堂梅坪の包装紙や
酔心、かなわ、廣島かき
などの字でも有名です。
仏手柑
今年度もあと少し。お煎茶のクラスも一年生、低学年からずっと通ってくれている六年生がま
た何人か卒業します。
現代に残すべく日本人の美しい心。 五.六年生は特に生活リズムも変わり、負担が多かったりと
楽しいことばかりではないはずです。それに悪いことにつられたり、言ったりするのがカッコ
イイと思う年頃かもしれません。しかし風流に季節を感じてお稽古を綺麗な心で楽しんでくれ
ている姿、それが見える一瞬一瞬に私はとてもやりがいを感じていました。卒業する六年生に
はまた更に美しく輝いていってほしいと願っています。
お稽古は毎回同じことの繰り返しのようで、毎回全く違う新しいお稽古時間を送ります。ま
た来年度もお子様のご成長をお楽しみになさってください。